米国中等教育原理概論ノート

ー教育改革理念及び課題の日米比較研究

＜加藤憲雄の講義ノートから＞

　　　　　　　　　2010年９月11日（日）

◆アメリカ教育研究の動向と特徴及び日米教育の比較（aer_file_1)

• アメリカ教育の現実の中から学ぶ研究とそのフレーム
• アメリカ教育に関連する先行研究
• 日米教育の比較研究の現状と主なテーマ
• 日米比較教育研究の特色と課題

◆アメリカ教育における歴史・伝統･理念の形成･発展（aer_file_2)

Ⅰ．文化的同化機能としての学校制度の確立ー植民地期の教育

• アメリカ教育の揺籃期～神政的国家建設に奉仕する教育
• 「古典と英語・現代諸科学の結合～新しいタイプの中等学校の出現

Ⅱ．初等･中等教育の大衆的基盤形成ー国家統一期の教育

• 独立宣言と連邦憲法～「権利としての公教育」への前進
• 中産階級の興隆と中等教育の世俗化・大衆化

◆パクス･アメリカ-ナ時代の教育ー現代の教育・前期（aer_file_3)

• 「時代の学校」と「教育の理想」を求めつづけた1919－1980年初頭
• 「この時代」以前の教育～デューイの進歩主義教育運動主義
• ポスト･スプートニクの能力主義とアカデミズム
• 能力主義的教育改革とカリキュラム改造の時代
• 「卓越性の探究」という教育価値の喧伝
• 人種隔離政策と教育の機会均等
• 学校教育の「人間化」から「基礎に戻れ」へ
• 公教育批判とオールタナティブ教育運動
• 中等教育に接続する初等教育、そしてミドルスクールへの革新
• 中産階級の興隆と中等教育の世俗化・大衆化

◆アメリカ教育の目指した教育理念とその現実ー改革課題(aer_file_4)

Ⅰ.「危機に立つ国家」に至る後期中等教育改革

　　　ーその課題と諸価値についての考察

• 多様な教育理念表出としての「学校像」の変遷
• 「社会的・地域的な要請」と学校教育の最善の在り方

Ⅱ．　アメリカ教育の現実と葛藤する教育理念～その大きな乖離

• アメリカの社会･教育病理ー学問及び未来の教育への負のシグナル　　　　 ＊資料〔別表〕「公立学校が直面する最大の問題」　　　　　　　　　　　　（ギャランラップ教育世論調査１９８９年）
• 「ギャラップ教育世論調査」から見えてくるアメリカ教育の課題
• 中等教育改革･改善への試み～ミドルスクール設立の波　１９６０－80年初頭
• 「家・家族、家庭教育」と宗教及び宗教的倫理観
• アメリカの「家・家庭、結婚・妊娠・子育て」が、急激に変化している現実　　
• 公教育の無償化と教育の機会均等化ー人種差別撤廃のメカニズム

Ⅲ．　絶え間ない改革を促すアメリカ建国以来の教育理念と伝統

• 国家的理念としての個人の自由と独立～多様性の保障
  ＊ベルモント公立高校
• 教育の地方分権と教育行政
• 地方学区の四つの種類
  ＊資料〔別表〕　「教育行政組織の権限と機能の分類」

◆「２０００年のアメリカー教育戦略」と教育政策・教育課程上の課題

～日米の比較考察からみた中等改革実現の可能性と条件(aer_file5)

◆アメリカにおける中等教育改革の基本原理と総合制中等学校の展開

～その歴史的な概観(aer_file7)

Ⅰ　アメリカ中等教育の「革命的」な改革　

1. チャールズ・ウィルアム・エリオットの『提言』（1888年）
2. 「大学入学年齢」問題と初等中等学校制度改革
3. 1918年『中等学校教育改造審議会報告』と「６・３制」成立

Ⅱ　中等学校改革の必要性ー「危機に立つ国家」との比較考察

1. 産業社会の到来と中等学校教育の変化
2. 連邦教育省長官　T・H・ベルによる教育改革
3. 新しい世紀の教育理念や学校システムの探求
4. 「危機に立つ国家」以降の教育改革
5. 各州におけるカリキュラム改革の具体例
6. 上からの教育改革　第一の波
7. 教育改革　第二の波ー教員問題、質と待遇の改善

Ⅲ　「中等教育原理」の普遍性と現代教育システムに与えた意義と役割

1. 「中等教育原理」の性格、その意義と役割
2. 「適切性」をもったハイスクール
3. 学校教育と「市民性」～個人的興味と社会的諸価値の統合原理
4. 教育の市場原理に基づく私事化＝教育の民営化への退行

Ⅰ.日本の教育とその歴史的背景

1.   近代以前の日本の教育
2.   明治時代から第二次世界大戦までの教育
3.   太平洋戦争〔15年戦争〕敗北と戦後日本の教育体制の確立へー　国家主義･軍国主義教育から,民主主義と平和の教育へ
4. 後期中等教育の拡充整備と高度経済成長政策の時代

Ⅱ.日本の学校教育の特色と成果及び課題

1.   アメリカから見た日本の教育の特質･成果、そして教訓
2.   日本の後期中等教育をめぐる課題