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私たちは負けてはいない!
~大阪府立高槻南高校廃校問題を振り返って
生徒会座談会~岩波書店『世界』誌 創刊60周年企画
謹賀新年
2025年元旦
明けましておめでとうございます
年頭に当たり
戦争・ファシズムへの道か、平和の道か 大局を見よ!
今年は、アジア・太平洋地域で侵略戦争を重ねた軍国主義・日本の敗北から80年の節目の年です。
この節目の年に日本は、痛苦の教訓から真摯(しんし)に学び、確かな平和への道を歩んでいるのか?
戦後、世界の諸国民は、「言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救う」(国連憲章)
ために、軍事同盟でなく、世界の平和と安全を維持する国際機構・国連を創設し、武力行使を禁止しました。
日本国民は「政府の行為によって再び」戦争をおこさない決意を固め、憲法9条を手にしました。
■戦犯者による戦後政治の展開と国民の闘い 維新立憲国民の大政翼賛化への警戒を!
日本は、戦前の天皇制権力による専制政治から主権在民の民主政治に変わりました。このとき、何よりも
「過誤を犯さしめたる者の権力及勢力は、永久に除去」(ポツダム宣言)するため、戦争責任を徹底的に明らかに
すべきでした。
しかし、米占領軍GHQは、日本をアジア戦略の砦(とりで)とするために、戦争責任の追及をあいまいにするだ
けでなく、みずからの支配に役立てるために、軍国主義日本の支配層を温存しました。
岸信介などA級戦犯・戦争協力者たちが自民党総裁になるなど戦後日本の支配層の中枢を占めたことは、他に例を
みない国家的な対米従属を決定づけ、今日の自民党政治、日米同盟最優先の政治の基盤となっています。
釈放されたA級戦犯容疑者の岸信介氏が首相になり、新安保条約を結んだのはその象徴です。安保闘争で国民的批判を受
けた岸元首相を「誇らしく」見ながら育った孫の安倍晋三元首相が、憲法を「みっともない」と漫罵(まんば)しながら、
「戦後レジームからの脱却」をかかげ、アメリカの戦争に加担する「戦争する国」づくりを推進してきたのは、偶然ではあ
りません。
旧統一教会との岸信介以来の関係は、この政党が実は売国の政党であることを物語っています。安倍晋三の銃撃事件
によって一気に明らかになりました。
これに立ちはだかってきたのが、国民、民主勢力の世論と運動です。戦後80年の歴史は、侵略の歴史を反省しないまま日米
軍事同盟を絶対視し、「敵基地攻撃」を公言するなど戦争への道をすすむ勢力と、憲法を生かし、平和、民主主義を求める国民
との闘いの歴史でもありました。維新立憲国民の大政翼賛化への警戒を!
■歴史問題の解決を図る契機に
いまアジアでは、ASEAN(東南アジア諸国連合)が軍事的対決の道でなく包摂的な平和の構想を提唱するなど、平和の流
れが大きく発展し、世界的には植民地支配への謝罪が広がっています。
しかし、過去とまともに向き合ってこなかった日本政府は、近隣諸国と侵略戦争や植民地をめぐる問題を繰り返しています。
平和の流れを東アジアで発展させるために歴史問題を解決することは避けられません。
「植民地支配と侵略」への反省を表明した村山談話、「慰安婦問題」について軍の関与と強制性を認めた河野談話、植民地支配
への反省を表明した日韓共同宣言など歴史に向き合った到達を継承し、侵略戦争と植民地支配への根本的清算にすすむべき時です。
こうしてこそ真の平和、友好、協力関係を構築できるでしょう。
歴史問題は、過去の問題でなく、まさに平和な未来を切り開く現在の課題です。
2024年11月の衆議院選挙の結果は、新たな戦後政治の総決算を求めています。トランプ政権下の日米関係も、戦後の対米従属的な関係の逆方向での総決算を求めています。そうしなければ現在の日米共同作戦体制のトランプ化では、いっそう日本が戦場となり、壊滅的な犠牲を受けるという結末だけははっきりしています。政権の内部でも、そこへの警戒感はある。
今こそ日米軍事同盟関係と決別して、自主的な自衛中立の道を歩むべきです。その基礎はアジア太平洋、EUなどとの平和経済関係の構築
です。問われるのは、その基盤となる日本の原則的な立場です。
今こそ、核兵器の傘と共存を捨て、自立自衛の中立日本、平和なアジア世界の未来を切り開く闘いをすすめなければならない。
昨年8月23日、大月書店から「核兵器と戦争のない世界を目指す高校生たち」平和集会・平和ゼミナールの50年と題する平和の読本
が発行された。定価2500円、本会の加藤憲雄が会長・事務局長時代に、1982年から1996年迄、大阪を中心に展開された大規模な高校生平和ゼミナール運動などの最盛期の平和学習活動のとりくみから、政党系列との連携をすすめた2000年代の停滞化の運動の評価と教訓化が求められていたのです。この点は、この出版の執筆過程で、加藤や編集世話人各氏のよって共通認識として確認されたといえよう。
大阪高校生平和ゼミナール顧問団は、この点をはっきりと批判し、観点整理に努力しました。30年来の主張だからであり、歴史が証明したということです。この出版の中心となった公共高校生平和ゼミナールの顧問団の沖村民雄さんの原則的な観点もはっきりしていた。
「社会主義国の核兵器は、防衛的なもので容認できる」などという主張は、いまで言えば論外ですが、当時はこれによって平和運動が分裂し混乱したのでした。30年、40年前は、反対すれば平和の敵のように攻撃され、運動から差別抑圧されたのです。政党から除名された高名な唯物論哲学者もいました。同様、平和原水禁運動の中心幹部もいました。
大阪高校生平和ゼミナール顧問団は、こういう勢力とは敢然と一線を画しました。
1995年以降、こういう勢力のなだれ込みからの緊急避難を大阪は余儀なくされた経験がありました。
IK&OKネット事務局 加藤憲雄
2001年8月30日
大阪府教育改革プログラム:高南高校の統廃合案発表
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2001年11月16日 土建政治家の府議の暗躍、17万名の反対署名のなか統廃合決定。 廃校地を不動産業者に売り渡す周到な計画が企まれていた。
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2003年3月28日 高校生59名、共同親権者父母121名も連署して、大阪地裁提訴、近代教育史上初の提訴。常任弁護団8名他、30人の弁護団。
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2004年9月10日 大阪地裁判決 結審した裁判長を異動させ、新裁判長で再度審理して訴え棄却
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2005年1月 高南ネットー教育行政オンブズマン結成
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2006年2月11日 大阪府教育員会教育監逮捕
大阪府教委、住宅会社に35億円で売却、土建屋府議周辺の業者暗躍、地元地主との癒着談合がその後、府議側近からも話される。この廃校計画に深く関与した府教委教育監が、私学経営者を巻き込んだ贈収賄事件で逮捕された。府教委事務局も家宅捜査された。皮肉なことに、高南判決から1年半後のことだった。
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◇2005年1月8日、「教育行政オンブズマンー高南ネット」は結成されました。以来10年間以上、ネット発信を中心に活動をすすめてきました。大阪府立高槻南高校は2001年8月30日、他の府立高校との統廃合案(高南は廃校)を,生徒・PTAも、教職員にも事前の協議や相談もないまま一方的に、府教育委員会で発表された。PTA会長すら一片のサウンド情報に接することが無かった。謀略的なやり口だった。当時世間では、それだけこの学校を廃校にすると言うことは理不尽だったからだ。そのため公共事業利権に群がる政治家と教育行政の談合疑惑がささやかれた。同年11月16日、府教育委員会議で、最終的には17万に及ぶ圧倒的な反対署名と反対意思にもかかわらず、廃校案が決定された。
◇2002年10月25日には、高南生徒527人は府教委や管理職等の妨害工作にもかかわらず、大阪弁護士会に「人権救済申立」の訴えを行った。生徒たちの訴えを受けとめた大阪弁護士会の要望書にもかかわらず大阪府や府教委は、廃校撤回に応じなかった。
◇このため生徒会役員を中心とする生徒たちの中から、不当きわまりない理不尽な決定の取り消しを求めて裁判でたたかいたいという要望がだされた。2003年3月28日、新旧生徒会長を含んだ59名の生徒(2003年3月卒業生を含む)とPTA会長・副会長(廃校当時)らPTA三役を含む121人の父母が、共同親権者として、大阪府知事と府教育委員会を相手取って廃校取り消しを求める提訴(大阪地裁)に踏み切ることとなった。生徒たちの主張を裏付ける証拠や府教委内部文書資料の存在にもかかわらず、.2004年9月10日、結審後に裁判長を異動させるという異例な挙に出た大阪地裁は、生徒側の主張を認めず、行政の裁量権を理由に、新裁判長の指揮の下で、生徒たちの訴えを退けた。しかし、同校を廃校とした根拠の不当性・違法性を追及された府教委は、裁判提訴の翌年度の再編整備の原則からその基準を撤廃せざるをえなかった。このような行政手続きの是正が、府教委免罪となったことは明らかであった。しかし、不当・違法な基準による高南廃校という犠牲は、司法によっても救済されることはなかった。何の罪もない子どもたちにとっては、本当に非情で哀しいことであった。
◇高槻南高校校地はその後、当初の噂通り、不動産業者に売り飛ばされて今は住宅地となっている。これには、地元で公共事業の仕切屋としてしられた人物の存在と介在の噂が現在に至るも消えていない。その存在と教育への深い関与の履歴が、地元の一部関係者や地元につながりのある府教委等との廃校計略構図を作り上げることとなった。そのことは、分厚いファイルの内部文書にあからさまに記されていた。何が動き、何が流れたかは神のみぞ知るであるが、いずれ必ず白日にさらされるはずである。すべて芝居のシナリオのようにその計画が仕立てられていたのであった。
◇2005年1月8日、高槻現代劇場を会場に結成された「高南ネットー高南教育行政オンブズマン」は、大阪府と大阪府教育委員会による大阪府立高槻南高校の廃校決定に反対して、その撤回をもとめて大阪地裁に提訴してたたかった59名の原告生徒・PTA、法定親権者として提訴を支えて保護者100名余、そして教職員、高槻市民、府民、弁護士、大学教授等を中心に結成された団体である。
◇高槻南高校生徒の提訴は、59名の高校生たちが、教育行政機関を相手に訴えるという日本の近代教育史上、例のないたたかいとなった。もちろんその前段には、約2ヶ月間で16万名分(最終17万人分)の市民署名を結集するという高槻市民や大阪府民の高南への支持共感の大きなうねり=廃校反対めざす未曾有の教育運動の展開があった。その背景には、不公正な教育行政や土地利権に群がり暗躍する利権政治家への怒りも当然あった。教育行政と政治家の不正と不正義は許さない!という気持ちは、高南に関係した人々の中に今も生き続けている。
◇市民オンブズマンー高南ネットは、行政権の行使(または不行使)に対する国民の苦情申し立てに対する監視や調査を行い、必要があれば広く世論に告発・啓発する任務や行動をすすめる団体、個人である。行政権の行使が合法か否かという点だけではなく、公平・公正性の観点からも現行制度の改善を市民要求として啓発しゆく。
◇大阪府の教育行政と学校教育は、中原徹教育長のパワハラ問題や此を擁護する知事に象徴されるように、高南廃校当時よりも、さらに悪化・劣化し、子どもは競争と営利の対象とされている。学校の中に、受験産業のベネッセなどが大手をふるって参入し、学校教育や進路指導をゆがめつつある。公教育としての大阪府の学校は危うくされてきた。
◇私たちはこのような中で、教育制度や教育全般にかかわること、教育運動・教育研究・教育実践の発表と交流、国民の教育権と子どもの権利条約、及び教職員の教育権限の充実・発展にかかわる教育アドボカシーの発信をしてきた。今後も、専門分野での教育運動や実践・研究発表、関心のあるテーマでの見解(意見)発表等を発信して行きたい。
◇府民・市民、教職員、保護者、生徒の皆さんのご協力とご支援もお願いしたい。高南関係者は、下記の高南の軌跡を反芻しながら生きているのである。
本サイトはHP提供サイト
高校統廃合と闘った大阪府立高槻南高校生徒たち群像
高校教育ネット
日本高校教育インスティテュート
職員団体
IK-Tnet&OK-NET 共同事務局
高南教育行政オンブズマン
北川邦一教育学研究室
水野文夫の論文収録サイト